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2018/12/13

仕事:選択の自由

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23歳の頃、従業員数十万人規模の超巨大企業から、
社長、事務員含め総数6名の、くしゃみをすれば吹き飛ぶような極小会社に転職を決めた。仕事はパーソナルコンピューターのシステムエンジニア。アセンブラ言語を覚え、大企業からの依頼で基本ソフトの移植をしたり、会計ソフトを作成したりという世界。

たしかに辛いし、勤務時間は朝9時~25時位まで(今の言葉なら、All Black?でも残業代はきっちり貰えていたから違う?)とても大変な世界に入った。 だけど、「働いたら負け」という感じはまったく無く、使う暇も無い(マジに無い)くらいの給与はもらえた。

その時、

「仕事がイヤなら、会社辞めたら?『石の上にも三年』なんて無責任なことを言う年寄りもいるけど、心と身体を壊したら、元も子もないじゃん」

とか

「都会」の「ブラック企業」で働くこと。 満員電車にすし詰めにされ、馬車馬のようにこき使われ、身と心をむしばまれ、家族と世間体のために働いて、人生を終える。 一度キリの人生、それでいいのですか? 

とか

”今なら成功できる!、このプログラムに参加して一緒に権利ビジネスをやろう!”


とか・・・


気に入らない仕事はしたくない、人間関係で悩みたくない、長時間労働もサービス残業もイヤ ・・・ だけどお金はいっぱいもらいたい。 そんな夢のような甘い誘い話、過去に何度もやってきたが、要するに傷をなめ合う仲間が欲しいだけ。 相手にしてはいけない。

現実問題、派遣社員、完成責任のないアルバイトを、1年でも続けると、正社員への道はとたんに厳しくなり、年収200万円が現実にくる。 家族持ちなら離婚成立?。 このような生活を20代からやっていたら(給与が少ないので)納める社会保険料も少ないけど、そのぶん年金受給額も減る(月額10万円以下)。 つまり、現実的に働けなくなった時点で人生おしまい。 だから、無責任な誘い言葉に同調してはいけない。 生きがいとか、男のロマンとか、アホなことを言ってるから、綱渡りの人生になるのだ( とある先生の言葉 )

昔、派遣できた人を社員にならないかと誘ったことがあったが、その人曰く「フリーでいたいです」と言って断ってきた。 その人、いまは55歳。

そう、派遣を雇用する時の暗黙ルールには、年齢制限があったり、なかったり… 


会社を辞めるなと言っているのではなく、正社員を辞めるなと言っているのよ。



だから!


最初から正社員で働くこと。それがダメなら正社員を目指して努力すること。 そして、一旦正社員になったら…しがみつくけ。それが、人並みの人生を送る最低条件。 

結婚して、子供をつくって、暖かい家庭をもつ、そんな人並みの人生を送るには、人並みの稼ぎが必要だということ。

この業界でも古くから、中途採用の応募がある。 書類選考のあとで面接をするのだが「…では、何かプログラムに関する勉強をしていますか?」と聞くと、大概多くの人が「いいえ、今はまだやっていません」とかそれに近い事をいう。 せめて「コンピュータの基礎」とか、「XXX言語入門」位は勉強してこいよ。 正社員を目指した努力ってそいうものだろう?と思う。


サラリーマンのリスクとは?

会社はキャリアパスというのは存在しているはず。
「30歳代で係長 → 40歳代で課長 → 50歳代で部長」というやつだね。 簡単に言えば一般社員から係長になれなければ、賃金は上限張り付き(相対的な賃金下降)だから、出世するしないで、給与に大きな差がつく訳。 さらに ・・・ほとんどの会社には「役職定年制」があり、たとえば、55歳で管理職を解かれ、平社員または参事など意味不明な役職に落とされる。昨日までの部下に、こき使われてもいいなら、どうぞ、お残りください。 一方、役員(取締役)には、この縛りがないが、"解任"されるリスクはある。役員は経営者だから不当解雇は該当しない。雇用保険も↓の通り。
●法人の役員等(取締役、執行役員、監査役等)は、原則として雇用保険の被保険者にはなりません
法人の役員等は、経営を担う立場であり労働者ではないので、原則として、雇用保険の被保険者にはなりません。役員に就任した段階で雇用保険被保険者の資格を喪失します。しかしながら、役員に就任しても、同時に部長や支店長、工場長等会社の従業員としての身分も有している場合もあります。このような場合は、就労実態や給料支払いなどの面から見て労働者性が強く、雇用関係が明確に存在している場合に限り被保険者となります。
早期退職制度でうまい話でやめさせる手段、拠点の移転(東京→福岡など)で自発的な退職をせ埋まるケース、いろいろあります。

会社の消滅
 買収されたりしたら、役員はその時点で事実上の終わり。 一般管理職(部長まで)は、数年は現状維持だけど、その後は能力次第。 だけど、現在会社の持ち株も含めて買い取りされるので、売却益がでて、退職金も期待できる


サラリーマンの特権は?

社会的信用(カードなどの審査)ネガリストに出てこなければまずはOKだが、自営の場合、ここ数ヶ月がべらぼうな高収入でも厳しいね(来月は0かもしれないから)
働き方改革もあり、残業時間も激変した。「こんなに早く帰ってなにすんだよ?」と心配するくらいに残業がなくなった。(この余剰時間に自宅で何をするかが、この先に影響を与える、ということに、気がついている人はまだ数人だな) さらに「再雇用制度」を採用するので60歳で定年だったが、65歳まで働けるようになり、5年は生活レベルをある程度は維持できるが、もちろん対象は「正社員」 非正規は2年以上の継続雇用は出来ないので、そもそもあり得ない話。

5年は生活レベルをある程度 = 一般的な再雇用制度は、正社員としての定年は従来通り60歳とし、その後は65歳まで1年契約の有期雇用を更新する制度 つまり契約社員になるということですわ。 年収は正社員時の79%まで合法との判決例あり。定年後再雇用社員の仕事の内容や責任の程度が定年前の正社員と異なる事例では、正社員時と比べて3割程度の年収であっても違法とは言えないと判断した判例があるとか。 つまりまったく知らない世界で、別な仕事をするよりは、収入は減るけど長年働いてきた会社環境でやれますよという制度ね。 大企業との違いかな、人材に依存する率が高いので、まったくの新人を雇うよりは、その経験を新人+αの賃金を出すので再契約しませんか? という話。


非正規の場合はカブ並のバイクやクルマ(カブ並のクルマって何だ)は買えるだろうけど、それ以上は無理だな。、年収200万~300万円だし、結婚は無理だな。 一生独身で通したとしても、60歳からの老後不安は残る(年金が少ないから)

これでも、責任がついてまわる「正社員」はイヤ、「出世」などしたくない、ましてや「会社はやめろ」と言える人はある意味、素晴らしいし、そういう生き方に敬意を表する。 そして、10年後位に、その選択の結果を教えてほしい。
 


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